ISO9000の体系は、品質経営を目指す企業にとって、強力なツールになり得る要素を持っている。顧客満足を視点に不良流出防止の仕組み、PDCAを絶え間なく回し、継続的な成長を図ろうとする。そして企業および、そのパートナー企業、従業員を含むすべての利害関係者に対する満足を得ようとする経営システムを目指し整然と組み立てられた基本要求事項は、1994年版から2000年改訂版として進化を遂げている。
ここで、2つの問題点を提起したい。
一つは経営層の無理解である。品質経営を目指すシステムであるにもかかわらず、経営層のリーダシップが皆無という企業が大半である。ほとんど事務局任せになっている。
最近次々と発覚する企業品質問題は、ISOを取得している企業とは思えないひどい体質が内部告発によって明らかになっている。
二つ目の問題はISO事務局の活動にある。およそ経営という視点からは掛け離れたその視野の狭さは、活動そのものを形骸化させ、一般社員のISOは役に立たないという偏見につながっている。事実ISO規定が足かせとなって業務の妨げになっている例も見られる。
ではどのようにISOと付き合っていったら良いのか?
ここで目的と手段を取り違えてはならない。ISOを取得するのが目的ではなく、経営品質を高めようとする企業にとっての一つのツールと考える。経営品質を高めようと思わない経営者の企業にとっては役に立たない返って害になるツールなのである。
そして、導入後の効果として何を得ようとしているのか明確にすることである。製造業であれば、まず社外へ不良品を流失させない仕組みを最優先課題として品質システムを構築することである。顧客満足とは行かなくても、少なくても顧客不満足とならない状況まで持っていくことである。書類に誰がサインをするかが重要ではなく、不良が一つでも減るようにどうしたらいいか経営者から一般従業員まで一体となって知恵を出し合えるような体質に持っていく、そしてそのガイドラインとしてISOの基本的な仕組みを参考に組織に合わせ各組織の業務フローをつなげ、改良していく作業を絶え間なく継続させることである。
経営層がここに気づくのが一番手っ取り早いが、そううまくいくとは限らない。あとは社外コンサルタントの腕の見せどころとなる。
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