たとえば金型技術者の場合、即戦力として現場に通用する5年の実務経験を積んだ人を雇う場合、最低5000元〜6000元の給料が必要になる。さらに日本語が出来るとなると1000〜2000元アップする。この額は、深セン地区、東ガン地区などの地域差はないが、年々相場が上昇している。
通訳の場合は3000元位からが相場と言われる。女性の場合は環境がいい深セン地区のオフィスなどを好み、東ガン地区の工場は嫌う傾向があるという。
一人っ子政策で子供の数が減ってはいるが、まだ中国では日本と比べて圧倒的な数の若者がおり、しかも政府の政策で大学が増設されたおかげで、高学歴の若者はまだまだ増える傾向にある。
ところが優秀な人材がすぐ集まるかというと、これがまた難しい。彼らに人気の企業は欧米からの進出企業であり、中国・台湾/香港企業よりは人気はあるが、日本の企業の人気はいまいちである。解雇はしないなど雇用安定性はあるが、昇給・昇格がない、少ないというのが彼らにとって最も不満な点である。賃金相場が毎年上がる現状では、転職によってしか昇給のチャンスが無いのである。付随する教育制度の充実ぶりも欧米企業にかなわない。
人事面の権限が現地法人にないため、昇給とか昇格が本社決済となっている日本企業が多いのも障害となっている。技術研修生制度などで日本に渡り、技術を学ぶ制度もあるが、研修が終わり中国へ戻ると、キャリアアップのため、給料の高いほかの企業に転職してしまう場合も多いと聞く。
日本企業に求められるのは、現地法人独自の中国人の特性に合わせたオープンな成果・実績評価制度と優秀な人材に対する思い切った昇格・昇給制度を適用する人事システム確立ではないかと思う。
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