このような中、企業の中からは長い間に優秀な社員に蓄積されてきた高度な管理技術が堰を切ったように流れ出し、管理不在の極めて危険な状況に陥っている。
ここで特に問題にしているのは、品質管理や工程管理などの管理技術であり、個別の企業や工場に応じて蓄えられてきた貴重な管理技術の流出である。最近のニュースでも話題になっている品質トラブルや企業そのものがモラルを問われる企業犯罪などもこのような管理不在の結果、引き起こされているものと推測する。
もともと日本の企業では、特に生産現場においてシステム的な管理が行われていたわけでは無く、相当な大企業でも個人によって個別に磨き上げられた高い管理技術力に支えられてきた。
彼らはノウハウ書が存在するわけでもなく、職場で、先輩から見よう見まねで拾得した技術を長い年月を掛け、日々のカイゼンによって体に覚え込ませた管理技術なのである。
生産現場の管理者に高い管理能力が無くても、システム的な管理体制がなくても、高いスキルの個人の集団によって支えられてきたボトムアップの管理体制が日本の企業を支えてきたと言えるのではないだろうか?
時代が変化し、高いスキルの社員がいなくなり、また競争激化の中、高度な技術や製品をグローバルに調達する企業活動が盛んに行われるようになり、企業にとって少数の管理者や技術者が社外/社内をシステム的にコントロールするトップダウンの管理体制が必要になってきている。
続く....
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