品質管理のスタッフが作成する品質対策書を見る機会が多いのですが、どこの工場へ行ってもだいたい同じ傾向が見られます。彼らにとって、品質対策は、まだまだ経験が不足しており、正しい指導の元に実績を積み重ねる必要があると思われます。
1.不良の原因
品質対策書に書かれる不良原因のトップは、「作業員の不注意」、つぎに「検査漏れ」です。
なぜ不注意が起きるのか?、なぜ検査漏れが起きるのか?次のステップまで進まない。いわゆる「なぜ・なぜ・なぜ」の追求が足りないのです。また、「三現主義」に基づいた現場をよく観察していない場合も多いと思われます。
原因を分類する方法として「4M」で要因を探ってみることがわかりやすくて有効な手段です。
人 ・・・新人作業員、作業疲れ、能力・適正不適など
方法 ・・・作業順序、作業指示書、工程順序不適など
治具・工具類 ・・・治具の不備、工具の不備、作業台、照明、拡大鏡など
材料・部品 ・・・類似部品の混入など
更に流出原因と発生原因に分類する方法もあります。
2.対策
中国人スタッフの対策内容のトップは、「作業員に注意する、教育する」、「不良写真の掲示」、「作業指示書に重点項目を追加する」の順です。
原因の追及が甘いために、発生したどの不良に対してもだいたい同じような対策内容が書かれています。対策を行う上で大事なのは「5W1H」が明確になっていることです。「作業指示書に重点項目追加する」ではなく、「作業指示書のこの部分が不明確なので、このような表現に修正する」とか、「作業員に対しこのような項目が教育不足なので、このテキストを作成して誰と誰にいつ誰が教育した」とすべきです。
暫定対策と恒久対策と分けて、まずは工場から不良が流出しないように、在庫品の再検査、出荷検査の強化などの暫定策をまず実施すべきです。
最後に今まで出てきた重要なキーワードを整理します。
【なぜ・なぜ・なぜ】
これを行うのは非常に難しい作業で、多くの経験が必要です。「故障の木」解析などの手法を用いて要因を複数上げて一つ一つ分析します。
【4M】
原因を人・方法・機械/治工具・材料に分けて追求していく方法が比較的容易に原因にたどり着けると考えられます。
【三現主義】
原因追求が甘いのは、不良の現物を観ていない、現場の状況を自分の目で良く確認していない場合が多いからです。頭で原因を創造してしまうと、ポイントがずれた対策になってしまいます。
【5WIH】
対策が徹底しないのは、誰が最後まで責任を持って対策するのか、具体的に何をどのように対策するのか不明確になっているからです。本当に対策が終わって、その効果が出ているかどうかを、いつ誰がどのような方法で確認するかを明確にする必要があります。
【暫定対策】
お客様に迷惑を掛けないために、とにかくどんな手段を使っても不良を外に出さないようにすることです。検査員を増やして検査を何重にも行うことが手っ取り早い、効果の上がる対策です。
【恒久対策】
再発しないように対策を打つことは時間が掛かり、また作業員が入れ替わったりして中国では困難が伴います。当面は検査強化による流出防止を主体とした対策として、平行して恒久的な発生原因の対策をねばり強く実施していきます。
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