会社が存続し、営業活動や生産活動が行われているということは、所属する社員同士が共通のルールを守り、秩序が保たれていることになる。
企業には、社風という、形として見えない暗黙のルールが存在する。このルールは実際に会社の中に入って始めて実感する。社風は就職して最初からその企業にいる人には知らず知らず身に付いていくが、転職などでほかの企業から入ってきた人にとっては、とても異質な社会に映る。社風は一番優先順位が高い(暗黙の)ルールなのである。理屈に合わなくとも従わなければその会社でやっていけない。特に、中小企業にとっては、良くも悪くも社長の意向が大きく影響して企業風土、社風が形成されていく。
バブル期、そこそこ業績を伸ばし、社員も増えて100人を越えてきたが最近になって業績も伸びず、いわゆる中小企業から脱皮できない会社はこの暗黙のルールに縛られ、社員の創造的な活力を阻害している例が多い。その会社では若い社員に驚くほど活気がない。
社員が100人を越えて200人近くになってくると、暗黙のルールだけでは仕事がうまく回って行かなくなる。感と度胸に頼った個人プレーだけでは、組織力が結集できず効率が悪い。急成長を遂げた中小企業が今後更に成長してくには、この壁を突き破れるどうかに掛かっている。
企業は成長段階の若いうちに企業力の基礎となる「計画し、組織し実行、そして統制する」管理システムを築きあげておかなければならない。
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会社の実情に合った効果的な教育制度を設計し、運用することによって社内人材を生かせ!というのが私の考え方です。
技術者教育制度の設計(その1;世界から取り残される技術者)
技術者教育制度の設計(その2;制度の目的は管理力のUP)
技術者教育制度の設計(その3:求める技術者像とは)
技術者教育制度の設計(その4:制度設計の進め方)
もっと広く考えれば、中国進出企業でも、その実情に合わせ、独自の教育制度を設けるべきです。日本の会社からそっくり持っていったものは、企業が置かれている環境が違うので現地では役に立ちません。
中国の工場で中国人を雇用し、うまく運営していくためには独自の人事制度(解説済み)と組み合わせた教育制度設計と効果的な運用が欠かせません。
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社員教育制度の設計と運用(中央経済社)
中小企業の社長は自力で「人財」を育てよう。(星雲社 )
中国人をやる気にさせる人材マネジメント(ダイヤモンド社 )
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教育制度そのものの設計に当たっては、それぞれの企業にマッチしたやり方で進めなければなりません。他社の受け売り、コピーでは制度は決して定着しません。自社独自の制度を作り上げる事が必要です。ここでは、設計の進め方、テクニック、注意点をいくつか紹介します。
●技術者技能マップの作成
技能マップは技術者個人別に技能スキルを図って評価し、技術者がその技術・技能に関してビギナーなのか、プロなのかを明確にします。マップの作成はいつ、誰がどのように作成するのか運用方法を決めます。
●教育計画の立て方
技能マップに従って個人別の教育計画を立てます。一年間を通してその技術・技能をどこまで伸ばすのか、個人と上司が話し合って決めます。
●教育マニュアルの作成方法
教育マニュアルは、技能マップで明らかになった不足している技術技能を埋める形で作成します。書籍や社内の資料など、目的にあった教材を探し編集します。教育実施の結果、項目追加を行うなど、教育マニュアルの見直しも随時行い、完成度を高めていきます。
●教育結果のフォロー
忘れてはならないのは、教育しっぱなしでは駄目と言うことです。必ず成果を計ります。筆記試験、実地試験(実際業務の評価)で採点し、技能マップを更新していきます。
以上の流れをフロー化し、5W1Hの手法で運用を継続化させます。教育制度を単発的なマニュアルづくりだけで終わらせないようにしていくことが最も大切な事です。
技術者教育制度の設計(その5)へ続く>>>
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技術者教育制度を設計するに当たって、どのような技術者を育てていくのかを明確にしなければなりません。
経営計画書、社長の経営理念、社長の訓辞などから、会社として伸びていくために将来どのような分野で強みを発揮していくのか?を箇条書きします。このようなことが明確になっていない会社も多く、場合によっては社長にインタビューし、考えを聞く必要があります。
また、現在我が社はどのような技術分野を得意としているのか?どのような顧客層をターゲットにしているのか?など現状の強みを箇条書きし、これらを元に会社が求めている理想の技術者像をイメージしていきます。
このような作業を進めていくと、会社そのもの方向性が明確になるとともに、その中での人材育成のありかたを考え直すことになります。このように教育制度設計は、会社の基本方針がはっきりした上で進めていかなければなりません。
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私は仕事柄、中国の会社と日本の会社を一月の内半分づつ行き来しています。中国華南地区と日本の地方都市とを行き来しているとそのギャップの大きさを痛感します。
言うまでもなく、華南地区はグローバルな企業間取引、情報交換、技術者同士の交流が活発に行われており、外資系企業に刺激を受けた地元中国企業もどんどん実力を付けています。そこに働く技術者にとっても、自分の実力を磨く絶好の環境に置かれていると思います。
それと引き替え、日本の地方都市の企業を取り巻く環境はどうかというと、海外からの訪問者など年に1回来るか来ないか?地元企業を相手に細々と商売しているのが実体です。若手技術者もその沈滞した環境の中で、ほとんど外部の刺激もなく自分の実力を磨くチャンスにも恵まれません。
私は、日本の技術者の置かれた環境を見ると、世界から取り残されてしまう危惧感をぬぐい切れません。日本の技術が優れており、中国は品質は悪いが価格は安いという先入観は過去のものになりつつあります。
従来、日本の製造技術・生産技術は、長年の経験によって培われた現場技能者のカイゼン努力によって支えられてきた。しかしながらグローバル化が進み、世界調達が可能となり、また高齢化によって現場技能者のノウハウ失われつつある今日では、日本の技術の優位性は急速にその競争力を失って来ました。
私は、日本の会社における業務の一つとして、技術者教育制度の設計とその運用の確立を目指しています。上記の様な背景のもとに時代の変化に適応できる若手技術者を育成するシステムを早急に構築する必要があると強く感じております。
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